アピアランスケア助成制度が茨木市でスタート

2024年10月1日、茨木市でスタート

がん治療中に外見の変化に悩む患者のサポートを目的とした「アピアランスケア助成制度」が、茨木市において正式に開始されました。この制度は、ウィッグや外見ケア用品の購入費用を一部助成するもので、がん患者の経済的負担を軽減し、治療中でも自分らしい外見を保てるよう支援します。

制度実現までの背景

がん患者支援団体『ぴあサポいばらき』の代表である井村千穂さんは、がん治療に伴う外見の変化が患者にとって大きな精神的負担となることを自身がん体験から痛感し、茨木市に対して助成制度の必要性を訴え続けました。その結果、2024年7月に助成制度が成立し、10月から申請受付が開始されました。

『ぴあサポいばらき』代表の井村夫妻は、「この制度が実現して、本当に嬉しいです。外見の変化に悩むがん患者さんが、少しでも安心して治療に専念できるよう、この助成制度が役に立つことを願っています。髪や外見は、ただの見た目の問題ではなく、心のケアにもつながる大切な部分です。多くの方が自信を持って笑顔で過ごせるよう、これからも活動を続けていきます」とコメントしています。

アピアランスケアにかける情熱

2022年
再発治療中の髪の悩みを抱えながらも、茨木市長に直接お会いし、がん患者さんのためのアピアランスケア助成金制度の必要性を強く訴えました。「外見の変化は、がん治療と向き合う患者さんにとって、とても大きな心の負担になります。そんな人たちを支える制度があれば、少しでも前向きな気持ちになれるのではないか」という想いからです。

井村千穂さんは、2018年に自身ががんと診断されたことをきっかけに、がん患者が治療中に感じる外見の悩みに真剣に向き合い始めました。

2019年
井村夫妻はがんを経験する中で、頭皮と肌、髪に優しいシャンプーの必要性を感じ、自ら『アウロラフレア全身シャンプー』を開発しました。これには、がん患者さんだけでなく、肌の弱い方々からも「心地よく使える」との声が寄せられ、みんなに寄り添う商品として親しまれています。

大阪国際がんセンターの患者さん向けイベント「セルフケアフェア」で、がん患者さんのためのアピアランスケア相談をスタートさせました。外見の変化に悩む患者さんたちの声に耳を傾け、一緒に最適なケア方法を考えることで、少しでも安心して治療に向き合えるようサポートしています。

『ぴあサポいばらき』では、毎月「おにクルよるカフェ」がん患者と家族のためのお話会を開催中!

井村夫妻は、今後も『ぴあサポいばらきの活動』やがん患者の外見ケアに関する活動を継続し、さらなる支援を目指しています。医療ウィッグや全身ケアシャンプーの提供だけでなく、患者が安心して外見に関する相談ができるウィッグ・アピアランスケアサロンも運営しており、これからも多くの患者に寄り添った支援を続けていく予定です。

詳細な申請情報はこちら

申請方法や詳細な助成内容については、茨木市の公式ウェブサイトで確認できます。リンク先はこちら:茨木市アピアランスケア助成制度